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高齢者こそ肉を?!~見過ごされる高齢者の“栄養失調”~
アルブミンは、肉や魚などのたんぱく質をもとに体内で作られるもので、筋肉や血管、免疫細胞などの機能に不可欠な成分です。そのため、アルブミンが減ると、筋肉が落ち、血管がもろくなり、免疫機能も低下します。年をとると、多くの場合、アルブミンを作る力が徐々に弱まる傾向にあります。これが、いわゆる老化です。だからこそ、高齢者は若い時以上に意識して、肉などのたんぱく質を多くとらないと、アルブミンの減少が加速。老化が早まり、さまざまな病気が進行する要因となるのです。
その結果、アルブミンの値が低い人たちは、そうでない人たちより生存率が低い、つまり、長生きできない傾向があると分かってきました。ほかにも、認知症の前段である認知機能の低下を引き起こすリスクが2倍。脳卒中、心臓病のリスクは2.5倍に上がる、という結果も出ました。
栄養失調のサインのようなものは?=いちばん分かりやすいのは、体重を測るということだと思います。例えば、1年に4キロも5キロも体重が減ってくるということになると、栄養不足をやっぱり疑ったほうがいいと思いますし、あとは体重以外ですと、だんだん歩く速度が遅くなってきたとか、例えば今までだったら、平気で青信号のところに渡れた道路が、青信号で渡りきれなくなったとかですね、あとは、ペットボトルを開けにくくなって、自分で筋力が落ちてきたなと思う時は、やはり栄養不足をちょっと疑ったほうがいいかも分かりませんね。
高齢者が肉を敬遠しがちな理由とはまずは面倒くさいというのがあると思います。女性も男性も、1人暮らしになりますと、それがなおさら面倒くさくなって、だんだん食べない、簡単なもので済ませてしまう。そういうことをやってますと、どんどん抵抗力のない体を作ってしまって、病気を作ってしまうということがあります。